個人タクシードライバーは儲からない?平均年収や働き方を徹底比較

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タクシードライバーのキャリアップ方法の一つ、個人タクシーの開業。しかし、個人タクシーは本当に稼げるのでしょうか。

この記事では、個人タクシードライバーの年収事情や年収をアップする秘訣について解説していきます。

 

「個人タクシーがどれくらい稼げるのか知りたい」「個人タクシーの仕事は、法人タクシーとどう違うのだろう?」といった人は必見です。

 

▼タクシー会社のドライバーの年収について詳しく知りたい人はこちら

参考記事:【タクシードライバーの給料がわかる】月収・年収・生涯年収は?

参考記事:タクシードライバーの平均年収と稼ぐドライバーの条件

目次

▼個人タクシーとは?

▼個人タクシーの開業に必要な条件

▼個人タクシードライバーの平均年収

▼個人タクシーと法人タクシーの仕事内容の違い

▼個人タクシーに向いている人と向いていない人

向いている人

向いていない人

▼個人タクシーで年収を上げる方法

1. 乗車数を増やす

2. 顧客単価を上げる

3. 一般顧客の固定客をつくる

4. 予約のお客様を選別する

▼個人タクシードライバーについてよくある質問

1. 開業に必要な資格や条件は?

2. 働き方は法人タクシーと違う?

3. 法人タクシーの仕事・業務内容との違いは?

4. 個人タクシーに向いている人は?

5. 個人タクシーに向いていない人は?

6. 平均年収は?

7. 自己負担の経費にはどんなものがある?

8. 個人タクシーをやるメリットは?

9. 個人タクシーをやるデメリットは?

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個人タクシーとは?

タクシードライバーを大きく分けると、タクシー会社に勤務して働く「法人タクシー」と、会社に所属せず個人事業主として働く「個人タクシー」の2種類があります。

 

令和3年時点で全国で20.7万台のタクシーが走っていますが、個人タクシーはその内の2.9万台で、割合としては14.3%。街中を走るタクシーの約8台に1台が個人タクシーになります。※全国個人タクシー協会調べ

個人タクシーの開業に必要な条件

個人タクシーとして営業するには、タクシードライバーに必要な「二種免許の取得」「地理試験の合格」以外にもいくつか追加条件があります。

 

・過去に免許取り消し処分を受けていないこと
・申請日以前の3年間と申請日以降に反則金を納付していないこと
・65歳未満であること

 

さらに、ドライバーの年齢によっても条件があります。

 

■35歳未満の場合:

・申請しようとする営業区域内の同一タクシーもしくはハイヤー事業者に継続して10年以上雇用されていた経験がある

 

■35~40歳未満の場合:

・申請しようとする営業区域内で、自動車の運転を専ら職業としていた期間が10年以上であること

・タクシーやハイヤーの運転経験が5年以上、かつ3年以上は継続して従事している

 

■40~65歳未満の場合:

・申請日以前の25年間で職業ドライバーだった期間が10年以上であること

・申請する営業区域内でタクシーやハイヤーの運転経験が申請日以前の3年以内に2年以上あること

 

これらの条件をクリアした上で、個人タクシー協会から営業許可の認可を受けると開業することができます。認可を受けるには、新たに個人タクシーとして参入する「新規許可」と既に認可を受けている事業者から譲り受ける「譲渡譲受」がありますが、現在、東京などの一部地域では新規許可を制限しているので、家業を継ぐなどでない限り新規参入に高い壁があります。

 

▼タクシードライバーの資格について知りたい人はこちらもご覧ください

参考記事:タクシードライバーに必要な資格【採用・試験対策】

個人タクシードライバーの平均年収

気になる平均年収はというと地域差はありますが、法人タクシーのドライバーの平均年収は約360万円
対して、個人タクシーの平均年収は約340万円です。
個人タクシーを開業した方が、売り上げが全て収入になる分タクシー会社に勤務するより稼げるイメージがありますが、平均年収だけを見ると意外とそうでもないようです。

 

タクシードライバーは、ドライバーによって年収が大きく異なる点は、法人も個人も変わらないようです。

 

▼タクシードライバーの年収についてはこちらの記事もご覧ください

参考記事:【実例公開】タクシードライバーの条件別平均年収

参考記事:タクシードライバーの平均年収と稼ぐドライバーの条件

参考記事:目標年収700万円!売上シミュレーション

個人タクシーと法人タクシーの仕事内容の違い

法人と個人では「お客様を目的地まで安全に送り届ける」という点は変わりませんが、会社のサポートが無いため増える業務があります。

・集客(無線等がなくなるため)

・車両の購入
・車の点検(メーター・カーナビ、事故時の修理 等)
・清掃
・クレーム対応
・トラブル対応

・会計帳簿の作成

・納税

 

また、下記のような経費の支払いが全て自己負担になるので、その分ドライバー自身の負担が大きくなります。

・保険代
・ガソリン代
・駐車場代
・クレジットカードの手数料
・配車アプリの手数料

 

▼タクシードライバーの働き方についてはこちらもご覧ください

参考記事:どこまで自由?タクシードライバーの働き方
参考記事:口コミ評価は大手以上?未来都の働きやすさとは

参考記事:新人タクシー運転手の研修内容は?

個人タクシーに向いている人と向いていない人

向いている人

【1】 ”より”多くの収入を稼ぎたい人
法人タクシーの場合でも言えることですが、個人タクシーの方が自分の裁量がより大きくなり、売り上げの収入に対する影響度合いも大きくなります。

 

【2】 ”より”自由に働きたい人

タクシー会社のほとんどは働くスケジュールはシフト制です。一般的な会社勤めより自由度が高いことが特徴ですが、個人の場合は出勤日数や時間など、自由度がより広がります

 

【3】 自分を律することができる人

会社勤めの場合では当たり前であった他のドライバーや運行管理者の存在がいなくなります。アドバイスを送り合う相手はもちろん、比較対象がないと自分の営業方針が正しいのか判断が難しくなります。

 

【4】 データ収集が得意な人

競合となる法人タクシー会社は日々アップデートをしていきます。それに負けないように、情報収集を自分で、かつ継続的に行う能力がなければ乗り遅れてしまうリスクが高まります。

 

【5】人柄が良い人

世渡り上手であったり、お客様に気に入られやすいことに加え、まじめでコツコツ頑張れる性格は売り上げアップに重要です。いかに長距離のリピーターを獲得できるかは、個人タクシーにとって生命線になります。

 

【6】事故・違反が少ない人

保障のない個人タクシーは、事故や違反で営業できなくなると収入が全てなくなります。また事故の際の修理費も全て自分で支払わなければならないため、事故のリスクは法人の場合とは段違いになります。

 

【7】体力がある人

事故・違反のリスクもありますが、健康リスクも同様です。また、業務内容もサポートスタッフのいる法人タクシーの時より増えるので、全てをこなす体力・気力が必要になります。

 

向いていない人

【1】向いている人に当てはまらない人

個人タクシーは法人タクシーのリスクとリターンがそれぞれ大きくなる働き方です。前述した「向いている人」に当てはまらない項目が複数ある場合には要注意です。

 

【2】ギャンブル好き

売り上げアップの定石は「乗車数を増やす(空車を減らす)」「顧客単価を上げる」の2つの取り組みです。顧客単価アップは日によってラッキーがありますが、乗車数を増やすには小さな積み上げが必要不可欠です。

 

【3】貯蓄ができない

病気やケガ、事故、違反で休業を迫られた時、車両の維持費など支払わなければならないものがたくさんあります。
そうした時に蓄えが無いと、例え営業成績が良くても廃業に追い込まれるケースはたくさんあります。

 

参考記事:タクシードライバーの平均年収と稼ぐドライバーの条件

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個人タクシーで年収を上げる方法

1. 乗車数を増やす

個人や法人、新人、ベテランに関わらず全タクシードライバーに当てはまる売り上げアップの定石ですが、「乗車数を増やす」は売り上げアップの基本的な営業戦略です。しかし、最近では配車アプリがかなり普及しており少なくとも5割以上がアプリ経由で乗車しています。アプリは予約時にタクシー会社を選べるので、必然的に個人タクシーが選ばれにくくなってきています。

 

また、街中を走りながらお客様を探す”流し営業”の場合にも、頻繁にタクシーを利用する人ほどタクシー会社を選んでいます。
個人タクシーが乗車数を稼ぐには、営業エリアを熟知しているなど、特殊なノウハウの構築が必要になります。

 

2. 顧客単価を上げる

こちらも定石のひとつの営業戦略です。
営業エリアや時間帯である程度の顧客属性に狙いをつけることができますが、運の要素が大きいことは確かです。

 

3. 一般顧客の固定客をつくる

配車アプリの他、企業やホテルとの法人契約やタクシーチケットが使えない個人タクシーでは、いかにして一般顧客のリピーターを作れるかが重要になります。
車種を選べる強みを活かし車内を快適な環境に整えたり、観光案内などの要素を取り入れたりし、お客様のニーズに寄り添ったサービスで差別化していく必要があります。

 

4. 予約のお客様を選別する

個人タクシーの場合、予約を受ける際に注意が必要です。
予約時間が近づくと、別のお客様を乗せると間に合わなくなるリスクが出てくるので、それを防ぐために送迎場所の近隣で待機する時間が発生します。
その待機時間分の売り上げをカバーできる乗車料金になるかどうか、お客様を見極めなければなりません。

 

参考記事:タクシードライバーに転職して稼げるようになるには

参考記事:年収700万円の売り上げシミュレーション

個人タクシードライバーについてよくある質問

1. 開業に必要な資格や条件は?

新規許可を受ける方法と譲渡譲受の2通りあります。
新規許可は現在はほとんど行われておりませんので、実質、譲渡譲受の一択となり、既に事業を開始している事業者から事業を譲渡される必要があります。

 

また、法人タクシーの勤務経歴も必要になるので法人タクシーで取得する「二種免許の取得」「地理試験の合格」や下記の条件も必要です。

・過去に免許取り消し処分を受けていないこと
・申請日以前の3年間と申請日以降に反則金を納付していないこと
・65歳未満であること
その他、年齢ごとの追加条件あり。詳しくは前述しております。

 

2. 働き方は法人タクシーと違う?

勤務時間、休日の取り方など、すべてが個人の裁量になります。

 

3. 法人タクシーの仕事・業務内容との違いは?

基本的な業務内容は変わりませんが、日報など社内書類の作成がなくなります。その反面、確定申告、会計帳簿の作成、クレーム・トラブル対応など、会社が行っていた申請などを自身で行う必要があります。
また、無線やタクシーアプリによる集客もなくなるので、自身の流しテクニックなどで補う必要があります。

 

4. 個人タクシーに向いている人は?

詳細は前述しておりますが、
【1】 ”より”多くの収入を稼ぎたい人
【2】 ”より”自由に働きたい人
【3】 自分を律することができる人
【4】 データ収集が得意な人
【5】人柄が良い人
【6】事故・違反が少ない人
【7】体力がある人

 

5. 個人タクシーに向いていない人は?

こちらも詳細は前述の内容をご覧ください
【1】向いている人に当てはまらない人
【2】ギャンブル好き
【3】貯蓄ができない

 

6. 平均年収は?

歩合率は法人タクシーが約6割で、個人タクシーは10割ですが、意外にも平均年収は個人タクシーの方が20万円ほど低い約340万円となっています。

 

7. 自己負担の経費にはどんなものがある?

ガソリン代金、点検・修理費、車検費用、駐車場代、各種決済の手数料などが一般的です。

 

8. 個人タクシーをやるメリットは?

個人タクシーの場合、収入に注目されますが、働き方が完全な自由になることも大きなメリット。朝晩の通勤時間+αなど、車両の割り当てなど一切気にせず、効率的に働くことができます。

 

9. 個人タクシーをやるデメリットは?

諸経費は全て自己負担で、収入の多い分支出も大きい。最大のデメリットは事故などで車両を修理する期間は営業できず、売り上げは0に。保証が一切なくなります

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